その便秘こそ大腸ガンの黄信号
その便秘こそ大腸ガンの黄信号
4章 きれいな腸を取りもどそう
(1)悪玉菌が引き起こす腸内汚染とはビフィズス菌の効用 人間の大腸には膨大な数の細菌があり、その数は約一〇〇兆個といわれています。人体を構成している細胞が約六〇兆個ですから、それをはるかに超える細菌が、すべての人の腸内には棲んでいます。
これらの細菌類を総称して「腸内菌叢」とか「腸内フローラ」というような呼び方をしています。叢とは草むらとか花畑の意味で、無数の細菌が棲息していることを意味しているのでしょう。一方、フローラにも植物相という意味があります。われわれの腸内には、細菌叢という名の「自然」が棲息しているのです。
腸内細菌は、人間が分解、吸収できなかった食物残さを分解し便の貯蔵、発酵防止に一役買ってくれるものもあるのですが、一方で毒素や発ガン物質を作ってしまう酵素もあります。
このうち、人体の味方になる菌を善玉菌といい、その代表が乳酸菌やビフィズス菌です。
ビフィズス菌をはじめとする善玉菌は、ビタミン類の合成や食べ物の消化吸収の補助などのほか、整腸作用、毒素や発ガン物質の生成を押さえる働きもあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、菌を持たないのですが、お母さんのミルクを飲み始めると、ビフィズス菌が増え始め、しばらくは安定した腸内環境を保ちます。
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ビフィズス菌の効用
この記事は私が2001年7月に上梓した一般人向けの本『その便秘こそ大腸ガンの黄信号』(祥伝社)からの抜粋です。昔の記事ですので今の考え方と違うところもありますが、あえて訂正せず原文のままでご紹介します。
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